In My Book

コトバときどき私

I want を知ること

日本語教師である、として。

みなさんはどんな学生に教えたいですか。

 

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私は1つだけ決めていることがあります。

私のwantは「お金のある学生に教えること」です。

 

これはペイの話ではありません。

 

一番最初に教えた学校は職場環境もひどかったのですが

学生に対してもかなりひどい学校でした。

学費を3ヶ月分しか払わずして入国を認める、

アルバイトはすぐに見つかる

アルバイトすれば国に仕送りもできる

…と煽って親戚中に借金させて日本に来させました。

そんな学校でした。

 

もう十何年も前ですから今は違うかもしれませんが

田舎なので店もなく工場勤務しか方法がないし

そもそも賃金も授業料で消え

進学分のお金なんて稼げません。

 

「先生、ご飯を3日も食べていません」

「先生、アルバイト紹介してください」

 

これが毎日でした。

見兼ねて数人の専任の先生と自腹で炊き出ししました。

 

授業より寝ることが先です。

携帯も払えないので持っていても意味がありません。

連絡も取れませんから寮へ起こしに行きます。

 

クラスに入ると学生がいなくなっていました。

毎日1人ずついません。

学生に聞いても「知らない」

当然教えてくれません。逃げたのですから。

 

勉強が嫌で逃げた学生は1人もいません。

逃げた学生から

電話がかかってくることが本当によくありました。

「先生勉強したかった」

「さびしい」

「逃げなきゃよかった」

「大変だから国へ帰る。借金だけ残った。勉強まじめにすればよかった」

 

私は何のために日本語教師になったのだろうと思いました。

知らない土地でお金もなく

勉強したくてももう戻れない。

そんな学生のことを考えると今でも涙が出ます。

 

だから、私は、

日本語が勉強できるベースの整っている学生にしか

教えたくないのです。

 

今の日本語学校はアルバイトで寝る学生はほとんどいません。

プライベートレッスンも

きちんとお支払いのできるビジネスマンのみを教えています。

 

これは私の例です。

一種のトラウマに近いと思います。

 

みなさんはどうでしょうか。

どんな学生に教えたいのかで働く場所も変わると思います。

国内か、海外か。

グループレッスンがいいのか、マンツーマンがいいのか。

「I WANT」をもう一度考えてみてください。